岩人(Iwanchu)の投資日記 あといろいろ

兼業投資家が経済的早期自立<FIRE>を目指して​​投資で稼ぐ記録 ​あといろいろ

【養老孟司】バカの壁

あらすじ

見えない「壁」がわかると世の中が見えてくる。気が楽になる。
「話せばわかる」なんて大ウソ! イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人。互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。いつの間にか私たちを囲む様々な「壁」。それを知ることで世界の見方が分かってくる。

 

 本自体も、著者である養老孟子さんも有名なため読了した。

 人間は、自分の脳に入ることしか理解できず、学問が最終的に突き当たる壁は自分の脳、つまり「バカの壁」である。

 同じものを見ても、人それぞれ y=ax という方程式により得られる解 y=反応 が異なるのは、現実の重みづけ a の値が変わるからだ。a=0の場合、その人にいかなる刺激を与えても反応がない。a=無限大の場合は、いかなる刺激も絶対になる。前者は無気力・無関心、後者は原理主義である。人は a の値を適切に保つこと、「人間なら当たり前」という常識を持つ必要がある。歴史的な一元論の失敗から学び、複数の解を認める社会を目指すべきだ。しかし、自分自身疲れたときは、一元論的な考えをしている気がする。無意識のうちに楽な方へ進んでいるのだろう。気を付けなければならない。

 ある程度歳をとれば、人にはわからないことがあると思うのは当然であるが、若い人が悩むのは、自分に可能性があるがゆえに、自分にわからないかどうか、それがわからないことが原因である。理解の仕方は人それぞれ異なり、人生でぶつかる問題にそもそも正解はなく、とりあえずの正解があるだけ。わかる、ということは、癌の告知。そうなる前後で、全く見える景色が変わること。著者が、学生に伝えたいのはこのことだ。絶望もすれど、教育とは、人間を育てることで、自分を育ててくれた共同体に真っ当な人間を送り出す、という無償行為である。

 

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